セサミンの効果・効能

セサミンをサプリで摂るメリット

テレビのCMや雑誌、ネットのバナー広告などで、「セサミン」のサプリメントや健康食品を目にしたことがあると思います。

セサミンはゴマに含まれる健康成分で、抗酸化作用が強く、「老化防止」や「肝機能の改善」、「活性酸素の除去」など、私たちの健康をサポートしてくれると評判です。

しかし、もともと、セサミンはゴマに含まれる成分ですから、「セサミンを摂るならゴマを食べればいいのでは?」と考える人もいるでしょう。それも一理あるような気がします。でも、本当にそうなのでしょうか?

そこで、この記事ではセサミンとは何か? セサミンをサプリメントで摂るメリットなどについて解説します。

セサミンとは何か?ゴマとセサミンの違いとは?

まず、サプリメントに含まれる「セサミン」はどういう成分なのでしょう? 

セサミンはゴマだけに含まれる独自の成分で、強い抗酸化作用を持つ「ゴマリグナン」という成分の中の一つです。「リグナン」というのは植物の種子や根などに含まれる成分で、ゴマに含まれるリグナンなので「ゴマリグナン」といいます。

また、ゴマリグナンはゴマ全体の成分のわずか1%程度しか存在しない希少な成分です。

ゴマリグナンにはセサミンの他にも、「セサミノール」や「セサモリン」という成分が含まれ、これらの成分にもセサミンと同様に、抗酸化作用などの働きがあります。セサミンはゴマリグナンのおよそ半分を占めています。

そのため、セサミンだけをみれば、ゴマ全体のわずか0.5%ほどしか存在しない、極めて希少な成分といえます。

一方、食品のゴマはセサミン以外にもさまざまな栄養素が含まれます。まず、最も多く含まれるのが「脂質」で全体のおよそ50~55%、タンパク質がおよそ20%、その他にもビタミンB群、ビタミンEなどのビタミン類、カルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラル、さらに食物繊維なども含まれます。

食品のゴマにはこうしたさまざまな栄養素や成分が含まれ、セサミンもゴマに含まれる成分のうちの一つなのです。

セサミンはゴマから摂るべきか?サプリで摂るべきか?

多くの人は、セサミンはゴマに含まれるわずか0.5%ほどの成分で、ゴマにはセサミン以外にもさまざまな栄養素や成分が含まれるのだから、「ゴマを丸ごと摂ったほうが効率的で、健康に良いのでは……」と考えるのは当然かもしれません。

しかし、ゴマを丸ごと食べることには大きなデメリットがあります。それは、ゴマの外側を覆う「種皮」がとても硬く、そのまま食べても消化しきれずに排出されてしまう可能性が高い、と考えられることです。

せっかくの豊富な栄養素や成分でも、体に吸収されなければ、効果は半減します。セサミンを食品のゴマから摂る場合に、大きな障壁となるのが、成分の吸収の問題なのです。

ゴマはカロリーが高い?ゴマからセサミンを摂るデメリット!?

また、別の問題もあります。先述したように、ゴマの成分の半分以上は脂質です。セサミンはゴマのわずか0.2~0.5%しか含まれていないため、セサミンを多く摂取しようとすれば、その分、ゴマに含まれる脂肪も摂ることになり、摂取カロリーが増えてしまうというデメリットが生じます。

例えば、サプリメントでのセサミンの1日の摂取量の目安は10g程度ですが、これをゴマに換算すると3,000粒にも相当します。これは、およそ小さじ30杯分に相当します。

小さじ30杯分のゴマに含まれる脂肪は半分の15杯分、小さじ1杯を5mlとすると75mlの油を摂ることになり、およそ720kcalを摂取することになります。これではセサミンを摂ることで、かなり多くのカロリーも余分に摂ることになってしまいます。

一般的に、栄養成分をサプリメントで摂るメリットは、同じ量の成分を食品から摂る場合、その食品に含まれる脂肪やコレステロール、カロリーなど余計な栄養素を摂ることなく、必要な成分だけを効率的に摂取できることにあります。ゴマに関しても、同じです。

(ゴマに含まれる脂質の多くは、健康に良いとされるオレイン酸やリノール酸といわれますが、これには異なる見解があることや、あくまでもカロリーだけを考えた場合、カロリーコントロールの点では疑問が生じる場合もあると考えられます。)

セサミンの効果的な摂り方とゴマの栄養を効率的に摂る方法

これまで述べてきたように、セサミンの成分だけを摂ることが目的であれば、サプリメントを利用したほうが、便利で効率的でしょう。

しかし、ゴマに含まれるゴマリグナンにはセサミンだけでなく、その仲間のセサミノールやセサモリンなどの成分も含まれており、互いに抗酸化作用などの働きを高める効果があります。

また、食品のゴマとして摂ることで、セサミンだけでなく、タンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維などをまとめて摂れるというメリットもあります。

そこで、こうしたゴマの栄養的なメリットを生かし、種皮が硬く消化吸収が悪いというデメリットを解決する方法が、「ゴマをすり潰す」ことです。目からうろこかもしれません。

ゴマはすり潰してから使うようにすることや、あらかじめすってある、「すりゴマ」を使えば、消化もよくなり栄養を吸収しやすくなります。

また、ゴマには独特の香りや風味など、サプリメントにはない食材としての長所もあります。

その他にも、例えば、魚などに含まれるDHAやEPAは酸化しやすい性質があるのですが、ゴマをふりかけることで酸化が抑えられ、栄養を逃さず食べられるというようなことも考えられます。

食材としてのゴマの特徴を生かした使い方も工夫しだいといえます。また、セサミンを単体として摂るか、ゴマとして摂るか、ゴマを使う人の目的も選択肢の一つといえるでしょう。

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