セサミンの効果・効能

セサミンで胃痛の症状を改善

胃は「饒舌な臓器」といわれます。体の不調やストレスなどを敏感に感じとり、真っ先に反応するのが「胃」です。緊張する場面を迎えた時や、悩み事を抱えた時に、胃がキリキリと痛むという経験をした人は少なくないのではないでしょうか。

自分の体の不調や精神的な不安定さは、まるで鏡に写し出したかのように、胃痛など胃の症状として現れるものです。

そんな胃痛の症状を改善するために、ゴマに含まれる成分「セサミン」を利用する方法がります。セサミンが胃痛の症状を改善するとはどのようなことか? 詳しく解説します。

そもそも胃痛の原因とは?

胃はとてもデリケートな臓器で、暴飲暴食、ストレス、刺激の強い香辛料、アルコール、喫煙などさまざまな要因によって不調が生じます。症状は人それぞれですが、胃痛、胃もたれ、胃の不快感、消化不良など日常的に胃の不調を訴える人も多いものです。

胃の攻撃因子、防御因子

胃酸は強い酸性のため、分泌が過剰になれば、胃壁を傷つけたり溶かしたりします。胃酸は胃にとっての「攻撃因子」となります。

一方、胃酸の攻撃から胃を守るために胃粘膜があり、アルカリ性の物質を分泌などによって、胃酸の攻撃を防いでいます。そのため、胃粘膜は胃にとって「防御因子」となります。

攻撃因子と防御因子が拮抗した状態であれば、胃は正常に働きますが、暴飲暴食やストレスなどが原因で、胃酸の出すぎや胃粘膜の働きが悪くなると、攻撃と防御のバランスが崩れ、胃酸が胃壁にダメージを与えるため、胃痛などの症状が起こるのです。

胃痛など胃の不調をそのままにしておくと症状が悪化し、胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍など症状が悪化する恐れもあるため、早めに対処することが必要です。

胃痛を悪化させる“活性酸素”とは?

胃痛の原因はさまざまですが、特に強いストレスがあると体内に多量の活性酸素が生じます。活性酸素は胃粘膜を攻撃したり、胃の血流を悪くしたりするため、胃の働きを低下させます。

胃の働きが低下すると、攻撃因子と防御因子のバランスが崩れやすくなり、胃酸が胃壁にダメージを与えます。そのため、胃痛や胃の不快感などの症状が現れるのです。

また、体内の活性酸素の量が多いと、強い胃痛や慢性的な胃痛の症状が起こることも明らかになっています。体内の活性酸素の量と胃痛の症状には相関関係があるのです。

さらに、活性酸素は胃の酸性度とは関係なく、胃痛を生じさせるとの研究結果も報告されています。

つまり、胃に生じる活性酸素が多ければ、それだけで胃痛の症状が引き起こされ、さらに胃酸と胃粘膜のバランスが悪ければ、胃痛の症状がさらに悪化すると考えることができるのです。

ピロリ菌による影響にも要注意!

最近ではピロリ菌の影響により、胃痛や胃の不調が現れるケースも増えています。

ピロリ菌は胃粘膜の中に存在する細菌です。胃粘膜にピロリ菌がいると、好中球(免疫細胞)が刺激され、活性酸素が過剰に作られます。そのため、胃粘膜が損傷し、胃痛や胃炎の症状が起こります。ピロリ菌もまた胃痛を引き起こす要因の一つです。

胃痛を改善するセサミンの働きとは?

セサミンには強力な抗酸化作用があります。ある研究によると、セサミンを摂取した人は、摂取しない人に比べて活性酸素の発生量が3分の1に低下したというデータがあります。

セサミンが活性酸素を減少させる働きは確実なもので、胃や胃粘膜に生じる活性酸素を大幅に減らし、胃痛の症状を改善することが期待できます。

こうしたことから、セサミンを摂取することにより、胃痛の症状の改善や根本的な原因の一つを取り除くことができるのです。

セサミンの“SOD酵素”への働きかけ

もともと人間の体には、活性酸素を除去するために「SOD酵素」(Super Oxide Dismutaseスーパー・オキサイド・ディスムターゼ)という酵素が作られています。

SOD酵素は、細胞内のミトコンドリアによって作られるのですが、特に肝臓の肝細胞で多く作られると考えられます。それは、肝臓は臓器の中で最も大きく多くの肝細胞が集まっていることや、食べ物の解毒や物質の合成など「人体の化学工場」としての働きがあるからです。

肝臓の働きが低下すると、肝臓がSOD酵素を産生する能力も衰えます。そのため、SOD酵素が活性酸素を除去する働きが低下し、体内の活性酸素が増えることになります。

また、セサミンは、肝臓の酵素によってはじめて抗酸化作用を発揮する性質があるので、他の抗酸化成分に比べて肝臓での働きが強く、肝臓の活性酸素の除去効果が高いのです。

そのため、セサミンは肝臓の活性酸素を強力に減少させることにより、肝機能を向上させ、肝臓でのSOD酵素の産生能力を高めると考えられるのです。この作用によって、胃の活性酸素を減らす働きが向上し、胃痛など胃の症状の改善につながるのです。

セサミンと一緒に摂ると効果が高まるビタミン

セサミンと一緒に摂ると効果が高まるビタミンがいくつかあげられます。まず、ビタミンA(β-カロテン)は、抗酸化作用があるとともに、胃の粘膜を修復する働きがあります。活性酸素だけでなく胃の攻撃・防御因子による粘膜のダメージを回復させる効果が期待できます。

また、ビタミンEには同じく抗酸化作用があるとともに、胃の内壁の血管を拡げ、血流を改善する効果があります。血流が改善すると胃粘膜の働きも向上するため、胃痛を改善する効果につながることが期待できます。

セサミンを摂る時は、こうした相乗効果のあるビタミンなどを一緒に摂ると、それだけ効果も高くなります。

胃痛の症状において注意すること

胃痛が起こる原因はさまざまで、活性酸素だけを減らせば良いというわけではありません。何らかの消化器系の病気が原因の可能性もありますし、ピロリ菌を除菌する治療が必要となる場合もあります。

そもそもセサミンは医薬品とは異なり、効能・効果を訴求したり、病気の治療を目的に使用するものではありません。セサミンの効果を過大に期待して、本来行うべき治療が遅れるようなことになれば、本末転倒です。

しばらく試してみて、調子が良くなればそれで良し。改善しなければ他の原因も疑い、専門医の診察を受けることも必要です。

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